タバコにより歯周病が悪化
タバコを吸うことによって歯周病発生率は吸わない人より3倍から5倍増えます。また吸わない人より重篤になる確立は2~3倍になります。統計的にはタバコを吸う人の方が早く歯を失っています。
タバコによって歯周病が悪化するわけ
1 タバコによって血管が収縮します。血管を流れる血液によって栄養や酸素が歯肉や歯に送られるわけですから
それだけでも歯肉や歯は弱ってしまいます。
2 歯周病は歯周病菌の仕業です。通常、歯ぐきと歯の境目から進入した歯周病菌は免疫が働き、血管から白血球が
出てきてばい菌を殺します。ただし、タバコを吸っていれば、先にも述べたように血液がうまく流れていないのですから
白血球も出にくい状態なのです。歯周病菌はわがもの顔で体の中に進入していきます。
3 なお悪いことに、実は白血球がばい菌と戦うときに起こるのが炎症なのですが、いわゆる、出血したり、腫れたり
膿が出てきたり、そういった症状が普通は出てくるわけですが、白血球は出てきにくい状態なので、そういった反応が
あまり起こりません。なんともないように見えてしまうのです。気づかぬうちにじわじわとしかし確実に歯周病は
進行しているのです。
ヤニがついた子供の歯(歯周病というテーマとはちょっと違いますが・・・)
ある小学校の健診で見かけた児童(11歳)の歯の写真です。もちろんこの子がタバコを吸っているわけではありません。しかし、歯と歯肉にヤニがついています。不幸にも家族の方がヘビースモーカーと言うことです。副流煙によって子供が犠牲になっています。